知勝院 Chisho-in
知勝院について

里山の花となり、土に還る。

詩人、宮沢賢治は、理想郷として
この岩手の地をイーハトーブと名付けました。
この地には、世界中で近年失われつつある
生き生きとした里地里山の原風景が今もなお残っています。
野鳥のさえずり、畦や雑木林に咲く花々。
川をゆく魚たち。穏やかな農村の営み。
すべてが和となり、未来に繋がる
ここはまさに理想郷。
そんな里山の風に
そっとゆれる、花に生まれ変わる。
それが知勝院が唱える「樹木葬」。

本堂・盂蘭盆合同供養会

日本初の樹木葬墓地 知勝院

祥雲寺(臨済宗妙心寺派、旧一関藩主田村家菩提寺)16世千坂げんぽう住職は、 地域在来の樹木を墓石の代わりとする自然再生型樹木葬墓地を考案。
人の手が入らなくなった里山を購入し、墓地として整備を始め、1999年より樹木葬墓地を開山しました。
これが日本初の樹木葬墓地「知勝院」の始まりです。
その後、20年以上手つかずだった里山の山林は、地域在来の樹木がしっかり根を張り、 生き生きと葉を広げ、美しい姿を取り戻しました。
また、人の手が入ることで再び太陽の光を受けた大地からは、絶滅に瀕していた山野草が芽を出し、 花を咲かせ、さまざまな昆虫や野鳥が集う、生物多様性に富んだ環境が維持されています。

本堂・盂蘭盆合同供養会

知勝院の理念

知勝院は、観音菩薩を本尊として自然の恵みに感謝し、豊かな里山の自然を後世に残すとともに、 亡くなられた方の鎮魂の場、大切な方を喪ったご遺族の癒しの場としての樹木葬墓地を整備・運営しております。
木漏れ日の射す静かな里山で、亡くなられた方は花へと生まれ変わり、 生きたものたちのあふれる林で、ご遺族は故人と語らうことが出来るでしょう。
そうして、整備された里山は、生態系豊かなその姿を取り戻し、自然の恵みを次の世代へと遺すことにつながるのです。

本堂・盂蘭盆合同供養会

知勝院の自然再生事業

知勝院は研究者、NPO、住民と共に、自然再生推進法に基づく「久保川イーハトーブ自然再生協議会」を2009年に設立。
久保川上流約10km域内を「久保川イーハトーブ世界」として、自然再生事業に努めています。
「久保川イーハトーブ世界」には、水生昆虫51種、トンボ類70種、鳥類127種が確認され、「ため池100選」(農林水産省)、 「生物多様性保全上重要な里地里山(略称「重要里地里山)」(環境省)、「にほんの里100選」(森林文化協会等)、 「第1回プロジェクト未来遺産」(日本ユネスコ協会連盟)に選定・登録されています。

本堂・盂蘭盆合同供養会

Before

本堂・盂蘭盆合同供養会

After

知勝院の沿革

  • 1994年(平成6年) 自然体験研修林を購入
  • 1999年(平成11年) 祥雲寺の樹木葬墓地として経営許可を取得。樹木葬での最初の埋骨が行われる
  • 2000年(平成12年) 東京にて樹木葬フォーラム開催
  • 2001年(平成13年) 第1回供養会(メモリアル)を開催
  • 2005年(平成17年) 本堂落慶。岩手県花巻市大迫町の奥山型樹木葬墓地の経営許可を取得。知勝院分院・桂宮庵落慶。
  • 2006年(平成18年) 知勝院、岩手県から「宗教法人 知勝院」として認可。祥雲寺から独立。
  • 2010年(平成22年) 自然再生型樹木葬墓地(一関第二墓地)の経営許可を取得。
  • 2011年(平成23年) 1世千坂げんぽう退任。2世千坂英俊就任。
  • 2012年(平成24年) 花巻市大迫町の里山型樹木葬墓地の経営許可を取得。
  • 2014年(平成26年) 一関第3墓地の経営許可を取得。
  • 2019年(令和元年) 玉叢庵(通夜会館、宿泊棟)落慶。